海と月と三人の馬鹿

研究室の面々で焼き肉をたらふく食った後のお話。研究室に向かう車と、駅へ帰る車の二手に別れたのでありました。

駅へ帰る車には、ドライバーの後輩rockyくん、私、後輩mariさんの3人。車が道に躍り出た瞬間、誰からともなく「海に行けばいいんじゃね?」という言葉が飛び出し「行ってもいいんじゃね?」「問題ないんじゃね?」と妙なノリとテンションで、車は海へ向かいました。



20分ほどで、湘南海岸へ。今夜は満月で、月明かりが3人の足元を照らし、くっきりとした影を作ります。潮騒の音を聞きながら、見上げれば天頂に輝く満月。月見酒したら美味しそうだなぁ、などとぼんやり考えました。寒すぎるのが難点。



さて帰り道、後輩mariさんの終電の時間が気になり出します。本人は終電を逃したら研究室に泊まればいいみたいなことを言っていますが、うーん。さりとて自宅まで車で送り届けると、それなりに時間はかかります。ドライバーは今日修士最終発表を終えたばかりの後輩rocky君です。


私「終電まであと何分?」
後輩mariさん「あと…20分くらいかな」
後輩rockyくん「うーん、ここから湘南台まで、ギリギリってところかなぁ」
後輩mariさん「いやいや、電車行っちゃったら研究室に泊まりますから。そんなに焦らなくてもいいですよ」
私「うーん、それもなぁ…」



間。



後輩rockyくん「電車が行っちゃったら…、家まで、送るよ」



間。



後輩rockyくん「・・・」
後輩mariさん「・・・」
わたし「・・・」



間。



3人「・・・・・・かっちょえーーーーーー!!!!!!」



後輩rockyくん「なに?なに今の!俺、死ぬほどかっこよくない???」
後輩mariさん「もうもうもう、すっごいかっこよかったです!胸がきゅんきゅんしましたよ!!!」
わたし「それどころが俺の胸がきゅんきゅんしたわい!凄いテクニック持ってるなぁ!」



文章にしてしまうとなかなか伝わらないのが残念ですが、あの時後輩rockyくんが作った、間、空気、雰囲気、そして言葉と声色、最後の静寂の間。いやぁ、エロかったですよ、後輩rockyくん。

しかし、馬鹿っぽい3人だなぁ。あっはっは。