某大学での授業2

某大学で私は某曜日3〜5限を担当させていただいております。そのうち3〜4限目は普通に多くの学生が出席してきて授業をやっているのですが。


5限目は生徒がいません。0です。空っぽです。


私が普段受け持っている学科とは違う学科なので、履修者が極端に少ないのです。だけど履修者名簿を見ると、生徒は1人だけ履修していることになっている。だけど一度も教室に来たことがない。なので私は生徒が誰もいないのに、教室にて生徒を待つ義務があるという、変な状態に陥っています。


生徒0の教室に、TA3人、先生(私)1人。


TA1(女)「どうしましょう」
TA2(男)「どうするって・・・」
TA3(女)「んと・・・」
先生(私)「よし、授業をしよう。先月は“アドベンチャーゲームの構造と解釈”を講義したが、今日は萌え服について講義しよう」


ということでホワイトボードに乱舞する言葉、言葉、言葉。「ナース服」「キャップ」「カーディガン」「ナースサンダル」「ストッキング」「問診票」「体温計」などのナースに関わる萌え要素や「メイド」「袴」「巫女」「婦警」「ブルマ」「スク水」「スパッツ」などなどなど。生徒が入ってきたら大問題だ。

乱れ飛ぶこだわりの言葉、熱き魂の咆哮。「袴と言ったら、髪型は直毛黒髪、ぴちっと揃えて欲しいですよね!」「そう!そうなんだよ!!そこなんだよ君ぃ!」「3月の大学卒業式シーズンは振袖・袴が多く見られるからいい季節だよね」「ああ、早く3月にならないかな」「ナースは少しくらい茶というか栗色の髪でもオッケーですよね」「私の従兄弟は宮沢りえ似のナースです」「ふぉぉぉぉぉぉぉ」「そして25歳です」「ふぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」「この間実家で“おじいちゃん元気?”なんて優しいところもあって」「もうやめて!私のライフはもうゼロよ!!」などなどなど。


90分の授業時間いっぱいを使って白熱した議論が展開されました。生徒はいませんが、熱い授業をやっていると思います(嘘つけ)。