アニメ「時をかける少女」

論文を書いていたら脳みそがウニになってきたので、突発的に家を飛び出して見てきました。試写会や公開日(昨日)からオタク界隈では評判がぽつりぽつりと語られていて、これがえらく評判がよい。アニオタの末席に連ねるモノとして見ておきたい作品だったのです。



作品を見終わった後に訪れた、独特の感覚。エンドロールを眺めながら頭に生まれた、色んな想いと、色んな過去と、色んな未来。それが一本の線になる感動。こんな感覚は初めてでした。


映画を見る前に「超映画批評」のレビューを見ておいたのですが、そこにこんな文章がありました。

結末も、見終わってすぐわかるようなものではなく、少し考えてから感動がやってくるという、いかにも大人向けのつくり。こういう"深い味わい"こそが、日本のアニメーションの持つ強みであり、世界中で評価される魅力でもある。
http://movie.maeda-y.com/movie/00760.htm

映画の一番最後にタイトルが出てエンドロールが流れ出した瞬間、私の頭の中には大きな「?」が浮かびました。

「あれ?あれ?」
「いや、確かに面白かったけど…ここで終わり?」
「え?何か見逃した?あれ?」
「?」
「…?」
「……?」
「………?」
「………………。」
「………………………あ。」
「………………………………あぁ!」
「………………………………ああああああ!!!」

たぶんエンドロールを見ながら頭に浮かぶ結論は、人それぞれで違うのでしょう。でも結論の細かいところはそんなに問題じゃない。

真琴が心に描いた未来。それを敢えて描かないことで、観客はエンドロールを見ながら、真琴の代わりに未来を描くことになる。それが、またひとつのタイムリープなのでしょう。

いやぁ、面白い作品だった。というわけで近いうちにもう一回見に行こう。久しぶりに何回見に行っても感動できそうな作品に出会いました。