シカゴの路地裏

シカゴ話。

訪れるまでは「シカゴってどこだっけ?何があるの?つまんないじゃない?」とか思っていましたが、現地に行ってみて評価が一変しました。

建築物がどれもこれも個性的で楽しいのです。別に有名なデザイナが作ったビルでなくとも、そこらへんに建っているビルひとつひとつの古ぼけた感じが何ともワクワクさせるものがあります。

その中でも一番しびれたのが、この変哲のないビルとビルの路地裏。

もうね。このさびれた風情。人がいないため入るのが恐くなる空間。非常階段。たまらんっ。

路地裏に近づくと、なんか、こう、漂う雰囲気というものがあるのです。日本の森は得体の知れないモノが発する妖気が漂うのですが、こちらは人が持つ殺気とか血とか暴力の匂いとか、そういうものが感じるのです。

ああ、もうなんだか奥の方でギャングが銃を取り出して撃ち合いをしていそうです。あるいは巻き込まれた一般人が血相を変えて逃げ出してきそうです。人相の悪い男がガムをくちゃくちゃしながら「おい、なに見てんだ、この東洋人」とか言って凄んできそうです。た、たまらん。

この非常階段を舞台に撃ち合いが起こりそうでワクワクするのです。そういえば日本にはあまりこのタイプの非常階段ってみないけど、こっちはどのビルにもある。そしてこの非常階段が、もう、何て言うか、そそられるのです。あぁ!

GUN SMITH CATS」や「PHANTOM OF INFERNO」や様々なギャング映画はシカゴを舞台にしてますからね。そういった作品の様々なシーンの記憶がくすぐられるのでしょう。

というわけで、私はこの路地裏だけでたくさん写真を撮ってしまいました。写真を撮っている間、周りのアメリカ人は「何か面白いものでもあんのか?」みたいな顔をするのですが、もう私は1人でハァハァ(;´Д`)してました。もう、何て言うか、そそられるのです。あぁ!