ペン立てに群がる妖怪たち

研究室に居場所を確保するようになってから、昔から感じている疑問があります。


・・・ペン立てに入っている鉛筆や赤ペンは、なぜいつの間にか消えてしまうのか。


思考の断片や議論の要点を書き残すのに鉛筆は欠かせません。研究計画書や論文のレビューに、赤ペンは必須です。絶えず必要になるから私は生協で定期的に鉛筆と赤ペンをまとめ買いしては、研究室中のペン立てに放流しています。


・・・だが、なぜ、鉛筆や赤ペンが、無くなるのだっ。


みんな持って帰っているのでしょうか?でもみんなが鉛筆や赤ペンが好きだとも思えない。一本50円以下だから持って帰って得になることもなさそう。むしろ荷物になるだけだと思う。うーむ、何故だろう。


そして思い立ったのですよ、鉛筆やペンを持ち去る犯人が。


これは妖怪の仕業だ。妖怪「ペン舐め」と妖怪「えんぴつころがし」が研究室にたくさん生息しているのです。


妖怪「ペン舐め」は幼児の姿をしていて、ボールペンを見つけてはそれをペロペロとなめ回すのです。それも一番古くてポピュラーなタイプのボールペンが好きなのです。ペンを握る部分が滑り止めにギザギザしているでしょう。あれをなめ回していると幸せな気分になるのですよ。私も幼児の頃にペンを舐めては母親に叱られていたらしいから、間違いない!

妖怪「えんぴつころがし」は小学生くらいの姿をしていて、鉛筆を見つけてはそれを転がして「コロコロ…」と音を立てて楽しむ妖怪なのです。鉛筆が転がるときに立てる音は、机の上、椅子の上、床の上でそれぞれ異なります。研究室と廊下では床の材質が異なるため、「コロコロ…」の音も異なるのです。だからこの妖怪が鉛筆を転がし続けて、終いには研究室の外まで転がしてしまうのだ。間違いない!(同種に妖怪「空き缶転がし」もいる)

奴らは夜中、研究室に誰もいなくなったときにどこからともなくワラワラと出現しているのですよ。恐いですねぇ、おっかないですねぇ。



さてどうやってこの妖怪から自分のペン立てを守ればいいのか。と思って後輩gacktくんのペン立てを見てみると、何やら妖怪除けのお札が貼ってありました。「gackちゃん専用」というお札が。これである!だから後輩gacktくんのペン立てはいつも鉛筆と赤ペンが消滅しないのか!

というわけで、100円ショップで新しいペン立てと鉛筆・赤ペン・黒ペン・はさみ・ホッチキスを買ってきました。これに妖怪除けのお札「turkey専用」を貼れば、きっと無くならないようになるのでしょう。

うーむ、21世紀になっても妖怪除けのお札というのは効力があるのですな(んなわきゃーない)。