フレンドリー

慶應大学では火曜日に授業を担当していたのですが、木曜日も担当することになりました。学期途中で担当が変わるのは初めてでちょっとだけ不安だったので、学生と仲良く良い雰囲気を作れるように、いつもよりも少し心のガードを下げてフレンドリーに学生に接しました。



・・・ちょっと後悔してます。フレンドリーすぎたかも。



学生「先生!作品制作についてですが」
私「ん?なんですか?(ニコヤカに)」

学生「先週作ったようなものってアリなんですか?」
 (左手の指で輪っかを作り、右手の指ですぽすぽ通しながら)
 (つまり、猥雑なジェスチャー
 (要するに、エロなゲームを作ってよいか、と言っておる)
私「・・・・・・(にこやかな笑顔のまま、固まる)」


しばらく沈黙した後。

私「先生はね、ひとつの悩みがあるんだ」
学生「何すか?」

私「“ことだまonSqueak”は、この大学だけではなく色んな所で使われている。そして色んな学生が色んなプログラム作品を作ってきたんだ」
学生「そうなんですか」

私「そうなんです。この2年間、小学校・中学校・高校・大学の学生が様々な創意工夫をしてプログラム作品を作ったのです。私のハードディスクには過去の様々な作品がたっくさん詰まっています」
学生「へぇ」


私「だけどな…」
学生「はい…」


私「何故か私が授業を担当すると、一人はエロイ作品を作ってくるんだっっっ!!!!君らみたいにっっっ!!!」
学生「(爆笑)」

私「なぜ私が担当するとこうなるんだ…」
学生「(腹を抱えながら笑ってる)」



私「まあ、その、なんだ。最終的には作った作品の発表プレゼンをしてもらうことになるからさ。なるべく、その、なんだ、公序良俗の範囲内でだな、作って欲しいんだな。分かるな?」
学生「は、はいぃ…(腹を抑えながら)」

私「公序良俗の範囲外の作品はだな………作ったら、私だけに渡してくれ。………こっそり、な?」
学生「(大爆笑)」



若い連中は箸が転んだだけで爆笑する生き物だなぁ…と思いながら、笑い転げる学生を放ってその場を離れたのですが。

が。

…正直、やりすぎたと思う。あーあ。次回はもう少し威厳を持って学生を突っぱねる勢いで教壇に立つことにしよう。



授業のTAをやっている後輩くま君と。

私「でもさぁ、ぶっちゃけ何で私の授業の受講者はエロ作品を作ってくるのかな」
後輩くま君「まあ、どの授業でもそういう生徒はいますよ」

私「そういうのに興味があるのは分かるよ。年頃だしさ。でもさぁ、そーゆーのは話しだけで、実際には作ってこないってのが普通だろ?」
後輩くま君「うーん、岡田先生の場合は、“それでもアリ”とか“許される”みたいな、そんなオーラが…」

私「………………(゜Д゜)………………」
後輩くま君「あ!いや!その!ほら!そういうことじゃないかなって!別に決めつけているわけでは!いや!その!」



………………(゜Д゜)………………

まぁ、その、なんだ。死んでこようかな、と。