碧水惑星年代記

大掃除の際に研究室で大昔に使っていたスキャナが発掘されました。が、特に欲しがっている人もいないようなので貰ってきました。いちおう名目上は「仕事で使うかもしれない」と断ったのですが、そしてそれは嘘ではない(仕事で使わなかったとしても、別に嘘を付いたことにはならない)わけですが、それはそれとして、趣味としても使うでしょ。

大石まさるの「水惑星年代記」シリーズの最新刊が出ましたね。

碧 水惑星年代記 (ヤングキングコミックス)

碧 水惑星年代記 (ヤングキングコミックス)

マニアックな漫画なので、残念ながらカバー絵がアマゾンでは表示されません。でもそんな時のためのスキャナーなので、取り込んでみる。意外と綺麗に取り込めるものですね。ちょっとだけ左が切れてますが。

この人は科学者と恋のお話しが多いですね。特に男の科学者がとんでもない科学の成果を、恋の道具に使ってしまう話が多い。婚約者をかけての地球一周気球レースとか、月との無遅延通話をプロポーズに使うとか。この最新巻では土星を使ったエンゲージリングを作るお話しもあります。そしてそういう話にはたいていちょいエロが混ざっているのが何とも。

ただ個人的には恋愛を絡めない、小さい女性の芸術家を描いたお話しの方が好きだったりする。冬の路面電車(トラム)のなかで絵を描き続ける女の子の話とか、キジムナーと喧嘩しながら世界を目指す絵描きの卵の女の子とか。最新刊で一番面白いのは、演奏家のお話である「更新行進曲」。

実は4冊目の「翠水惑星年代記」はそんなに面白くなかったのでもう買うのをやめようかと思っていたのですが、うーむ、「更新行進曲」のせいでもうしばらく買い続けようと思いました。こういう不完全であるがゆえに想像の余地が大量に残されているお話しは、いい。