Civilization4と地理と歴史

Civilization4を買ってから2ヶ月ほど経ったような気がしますが、いまだに間欠泉的にどかっとはまっております。ほんと良くできたゲームだわ、これ。

シヴィライゼーション4 完全日本語版 価格改定版

シヴィライゼーション4 完全日本語版 価格改定版

Civ4ってのは文明の指導者になって、街を作って建物を建てたり軍隊を作ったり市民を作ったりして、戦争したり植民地を作ったりするゲームです。最近は現実世界の地図で、現実に存在する文明をプレーするシナリオがあったので、それを日本文明を率いて遊んでいます。


何度プレーしても現実の歴史と似たような展開になってしまうのが、とても面白い。


例えば日本を使っている場合、絶対に朝鮮半島満州を取らないと戦えません。朝鮮半島は日本本土の防衛戦として絶対重要でかつ十分な広さがあるために繁栄を築くことが出来る土地。満州は広大で肥沃な大地であり、かつ中国・モンゴル・ロシアを睨むための入り口です。これを外したら大陸では何も出来なくなります。

とはいえ朝鮮・満州を取ってもその先にはなかなか進めません。中国とロシアの本土は強くて手を出しづらい(それくらい中露は肥沃で広大な国土を持っている)。そうなると日本は自然と南方資源に向かうようになります。フィリピン、タイ、インドネシアパプアニューギニア、オーストラリア。あの地方は強大な文明が側にいなくて、必然的に日本が手を伸ばしやすい。

そしてそれらを手中に収めたあたりで、行き詰まります。中国・ロシア・インドが強大な文明として立ちふさがるので、自然と南米に新しい植民地を求めに行くことになります。



なるほど、歴史というのは地形と強大な文明の位置関係によって決定されているんだなぁ、ということがよく分かるゲームなのです。


第二次大戦における北進論と南進論のせめぎ合いも、ゲームをやっていると起こります。大陸の強大なロシアが大人しい国家だったら、否応もなく南進します。だって敵が少ないし資源は豊富だし。日本は海洋国家だから船をいっぱい持つことになります(でないと朝鮮半島・大陸に渡れない)が、逆に大陸国家は船を必要とする状況が少ないため、必然的に東南アジアの海は日本が行動しやすくなります。南進の方が有利なのです。

ところがロシアという国家は暖かくて肥沃な満州の土地を狙って南下政策を始めるんですよね。そうなると満州を守るために行動せざるを得なくなる。

「満蒙は日本の生命線」とは良く言ったものです。ゲームにおいて、満州を失ったら日本は他の帝国列強に勝てません。あんなに広大で肥沃な土地、日本の周りには他にありません(あるとすれば中国本土)。

なので満州を防衛しつつどう行動するか、つまり北進(ロシアを叩いて大人しくさせる)か、南進(ロシアの攻撃を消極的に抑えつつ、南方資源を獲る)か。

私はいつも南進してます。ロシアは強くて、日本単独では勝てる気がしないし。ヒトラー総統のドイツと一緒にロシアを挟み撃ちできるなら北進してもいいけど、このゲームはそこまで細かい外交が出来ません。



また、満州を防衛するとき、激戦区になるのは必ず奉天遼東半島です。奉天満州の中心で、ロシアやモンゴルから侵略を受けると奉天を中心とした戦陣を敷くことになります。

いっぽう中国から侵入される場合は、必ず遼東半島の根本を通過します。そこが落ちてしまうと朝鮮半島満州が分断されてしまうので、死にものぐるいで遼東半島に兵を送り続けて死守することになります。遼東半島は日本・朝鮮半島・中国・ロシアに取っての重要拠点なのは、ゲームも現実も変わらんなぁ。



・・・というわけでCiv4がとても面白いということを書きたかったのですが、ネタがマニアックすぎですね。

誰も遼東半島とか言っても分かりませんよね。でもこの文章を書いているときに「りゃおとんはんとう」で変換したらATOKはちゃんと「遼東半島」にしてくれました。ATOKすげぇ。もちろん「りょうとうはんとう」でも変換してくれます。でも「ぽんふーしょとう」は「澎湖諸島」に変換してくれませんでした。残念。

マニアックと言えば。Civ4では作った都市に名前を付けることが出来ます。なので私はシンガポールに都市を造るときは、いつも「昭南」という名前の都市にしています。あー、ぐんくつのあしおとがきこえてきますねー(棒読み)。