本日の小説

今日は色々あって人生に疲れ気味だったので、お風呂を溜めて、たまたまあった桜の香りがする入浴剤を入れて、小説を持ち込んで読みました。風呂の温度がちと高すぎてのぼせました。

少女七竈と七人の可愛そうな大人 (角川文庫)

少女七竈と七人の可愛そうな大人 (角川文庫)

正直に言おう。作者が何を描こうとしているのか、さっぱり理解できなかった。

だけど読んでいて、言語化出来ない色んな感情が渦巻いたことは覚えている。過去形になっているのは、ほんの30分ほど前に風呂場で読んでいるときに渦巻いた感情のうねりのようなものが、風呂から上がったらさっぱりと消えて思い出せないのだ。

渦巻いた感情は、哀しいものだったのか? 少なくとも楽しい物ではなかったと思うけど、単純に泣きたくなるようなものでも無かった気がする。美しいものを見たような気もする。それは間違いないんだけど、はて、自分の「美しい」の基準とはなんだったっけ?


最近こういう楽しみ方が増えた気がする。分からないものを分からないまま、言語化できないまま、感覚だけで肯定する感覚。上手く言えないけれど、確かに読んでいて、美しい、と強烈に感じたのだ。これは最大級の誉め言葉のつもりなのだけれど。



ところでどうでもいいんだけれど「辻斬りのように男遊びをしたいな、と思った。」という冒頭文はいいなあ。どれくらい良いかというと、自分の日本語プログラミング言語の研究の題材としてちょっと遊んでみたくなったくらい。遊んでみた成果は、そのうちどこかで。