桔梗の花

週刊モーニングの「へうげもの」。今週は美しかった。

戦国の世。秀吉との戦いに敗れた明智光秀は、部下達とわびしい食事を取る。兵糧は敗走する兵に奪われ、手元にあるのは少々の芋茎と味噌だけ。みそ汁が出来上がり、そのわびしさに部下はため息をつく。

その時、光秀はみそ汁を食べようとする部下を止めて、庭から桔梗の花を摘んでみそ汁のお椀に入れ、白石を箸置きにする。

たったそれだけのことで、わびしくてたまらなかったみそ汁が、とんでもなく贅沢なお膳に感じる。部下は感激しながらみそ汁を味わう。



…たまらないなぁ…。何でこんなエピソードに心を動かされてしまうのか。自分と、古来から続く「日本人の美」というものをとめどもなく考えてしまう。